緊急企画!2018 NBA SUMMER LEAGUE 現地レポート

先日NBAメンフィス・グリズリーズと2way契約を結んだ、渡邊 雄太選手も参加した2018 NBA SUMMER LEAGUE。

バスケットボール専門店BALLER’Sでおなじみ!神戸でバスケットボールギアを企画・製造する、株式会社オンザコートの西嵜浩彰さんによる現地レポートをお届けします!


・世界が注目するNBA SUMMER LEAGUE

NBAサマーリーグは、オーランド、ユタ、ラスベガスなどで行われているルーキー中心のサマーキャンプで、各チームはドラフトされたルーキーのほかに、出場機会の少なかった2年目・3年目の選手や、ドラフトから漏れた選手や、海外の招待選手などNBAで実績のない選手で構成されており、全米をはじめ世界各国から多くのプレーヤーが参加します。

ここ数年はラスベガスを中心に行っており、14回目となる今年のラスベガスではUNLVのトーマス&マックセンターと隣接するコックスパビリオンで行われ、全30チームが参加。そしてNBAのコーチ陣をはじめ、ユーロリーグ、アジア各国のプロリーグのコーチ陣たちがそのコートに熱い視線を注ぎ選手を吟味する、まさに「ショーケース」。

選手にとっては自分のプレーをアピールしてチームとの契約を勝ち取る、絶好の場となっているとともに、若手コーチのキャリアアップの場ともなっているようです。

 

・2018年のスケジュール

今年の開催は、まずユタとサクラメントで7月2日から5日に行われ、翌6日から17日までラスベガスで行われました。

私はそのラスベガス開催のトーナメントが始まる11日から3日間、ファイナル4を4回も観戦したことがある私のボスをはじめ、NBA解説者の塚本清彦さん、外山英明さん達と10名のツアーを組み現地にて観戦しました。

 

・今年の注目選手 

今年の注目選手は、やはり6月末に行われたNBAドラフトで上位指名された選手となりますが、日本のNBAファンとしては、皆さんご周知のジョージワシントン大学を卒業した渡邊 雄太選手となったことでしょう。私も当然そのうちの一人でした。

ドラフト指名選手の私の注目は、

・フェニックスから1位で指名されたディアンドレ・エイトン
・オーランドのモハメド・バンバ
・アトランタのトレイ・ヤング
・サクラメントのマービン・バグリー3世
・ユタのグレイソン・アレン
・シカゴのウェンデル・カーターJr
・クリーブランドのコリン・セクストン
・ニューヨークのケビン・ノックス
・ダラスのコスタス・アンテトクンポ
・デンバーのトーマス・ウェルシュ
・インディアナのブライス・アルフォードなど、

NCAA出身選手で、その他2年目の選手など挙げだすときりがありませんのでこの辺でとめておきます。

NCAA以外はダラスから3位指名を受けたレアルマドリードのルカ・ドンチッチでしたが、今回は不出場ということで、彼のプレーを見ることが出来ず非常に残念でした。

 

・見かけたNBA選手・コーチたち

サマーリーグの会場では、実に様々な選手・コーチに遭遇します。

私が見かけたのは、まず初めにミルウォーキー・バックスのビン・ベイカーコーチ。

シアトル・スーパーソニックスの元スター選手で、2000年のシドニーオリンピックでドリームチームの一員として金メダルを獲得。私と同年代の方はすぐにピンとくるでしょう。

同じくシアトルのスター選手だったインディアナ・ペイサーズのヘッドコーチ、ネイト・マクミラン。

昨年末渡米した際にお世話になったワシントンのデビッド・アドキンスコーチと再会、ユタのアシスタントコーチ、トニーことアントニオ・ラングにも会うことが出来ました。
次に1997年と98年にユタ・ジャズのNBAファイナル出場に貢献したジェフ・ホナセック。彼は昨シーズンまでニューヨークでヘッドコーチとして指揮をとっていました。

会場のシートに目を向けると、ポートランドなどで活躍したロッド・ストリックランドが普通に席に座っていたり、派手なパイナップルみたいな頭の奴がいると思ったら、ジェレミー・リンだったり、弟の様子を見に来たのか、ヤニス・アンテトクンポなどトッププレイヤーの姿も見かけました。

そのほか、アンテナは張っていましたが気づかずに通り過ぎた人は数多くいたように思います。日本のBリーグのコーチ陣の姿も数名見かけました。

ドラフト1位のディアンドレ・エイトンを見つけた時に、写真とサインをお願いしようとしたら、そばにいたスタッフに完全に断られてしまいました、やっぱりドラフト1位は違うなぁと痛感。

 

・サマーリーグ観戦のポイント

私は初めての観戦でしたが、足を運ぶだけでドキドキ・ワクワクする完全にエンターテイメント化されたNBAのシーズンゲームと違い、想像していたよりはさっぱりと簡素化された会場の雰囲気だったように感じました。

観戦のポイントとしては、まずNCAAの知識があればあるほど楽しさは増すのかなといった感じです。

3月中旬から4月頭にかけて行われるNCAAトーナメントで活躍した選手を見ることが出来るのが、私としてのサマーリーグの楽しみ・醍醐味であり、今回一番のポイントはブルックリンの一員としてリーグに参加した渡邊 雄太選手の応援であったかと思います。

あとは、何人の現役NBA選手・レジェンド選手を見つけることが出来るかなどなど、NBAの知識がある方は相当楽しめるのではないかと思います。

確かにトレーディングカードを使ってサイン帳みたいなものを作り、それにサインをせがんでいる人が何人もいました。

戦術・戦略などに目を向けるとやはり、個人のアピールの場となるので個人プレーが中心となり少し退屈してしまうのではないかと思います。

試合自体は2会場あり、13時と13時半から2時間おきに1日4試合組まれています。1試合丸々は不可能ですが、それぞれの会場を行き来すれば1日で16チームの試合を観ることが出来ます。

サマーリーグもそうですが、NBAを観戦するに際して、前述したようにNCAAを観て予備知識を入れておくと楽しさが倍増するのではないかと思います。

お気に入りのチーム・選手を見つけて、彼らの成長を見守るといったような見方が出来たり、大学の時はパッとしなかったのに、NBAでスーパースターになってしまった選手に驚くこともあったり、みなさんも色々な見方を発見してみてください。

 

文:西嵜浩彰 Hiroaki Nishizaki (株式会社オンザコート)

[西嵜浩彰 プロフィール] 神戸でバスケットボールギアを企画・製造する企業、株式会社オンザコートに2006年の創業年に入社。
現在は営業として全国を飛び回るかたわら、年に1回NBA・NCAAを観戦に渡米。
ここ最近は、中国のCBA、韓国のKBL・WKBL、ベトナムのVBAなど、アジアのバスケットボールも注視している。
(オンザコート公式サイト http://www.onthecourt.com/ )

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